システム・インテグレーションは「フィールドアライアンス」を先導します。
全ての企業は、業界や系列の規模の大小、領域の明確さにかかわらず、 それぞれの事業フィールドを持っています。護送船団方式で強くなってきた日本は、市場を囲い込むことで優位性を維持してきました。さらに、異 業種との壁を作り、業界・系列という仕組みの中でのビジネスに固執するようになってしまったのです。その結果、価格競争・海外対策・少子高齢化などさまざまな問題点が顕在化しています。
競争するのではなく、仲間を増やし、新しい関係を築きます。
こういった状況で競争を続ける中で感じる閉塞感。今までのやり方では通用 しないという危機感。これからは、何を頼りにすればよいのでしょうか。 このようなときだからこそ、今までの常識を捨て、古い慣習から抜け出し、 企業にとって、顧客にとって、本当の利益とは何かを考えなければなりません。 今が新しいパラダイムを創造するチャンスなのです。
閉塞感を打ち破るには、頑強で斬新なパラダイムが必要です。それには、新 しい力・新しい絆・新しい思考・新しい仲間を増やすこと、そして“競争しない” 新しい関係を築くことが大切です。
企業は、今までに培った『事業の場』=『フィールド』を持っています。長 年培ってきた『フィールド』は、ブランドも定着し、顧客からの信頼も確固た るものになっています。『フィールドアライアンス』とは、この『場』を共有 し、誰にも侵入できない、より大きな『ビジネスフィールド』を構築すること です。既存の商品やサービスも、フィールドを替えることで、相互に気付かな かったニーズ/シーズの共有ができるのです。このようなきっかけから、新た な事業や商品が展開され、事業機会の飛躍的な拡大が進みます。
これが私たちの提唱する『フィールドアライアンス』です。
人の和を広げ、知恵の輪を広げ、事業領域を共有。これが新しい事業を創造します。
人の輪が広がることで、自然にさまざまな分野へのネットワークが広がります。知的財産やノウハウといった知恵を互いに活用することで、 新たな事業フィールドも広がります。結果としてそれは、研究開発投資の低減にもつながります。そして、事業フィールドを共有することで、自社のビジネスを他のフィールドに展開したり、他のフィールドで自社のビジネスを展開したりすることが可能になります。知恵の輪・技術の輪を広げることで互いが持つ経営資源(フィールド)が融合し、新しい事業が起こるのです。
IoT時代に適応した製品・サービス・ビジネスモデルも、フィールドアライアンスで創出します。
また、 IoTで異分野の製品がつながるようになる時代は、まさに、私たちが提唱してき たフィールドアライアンスが現実になる時代です。だからこそ、フィールドアライアン スに根差した関係づくりが、これからはより重要になっていくのです。